エリオット波動(Lv.10)¶
このレッスンの位置づけ
難易度 レベル10(最高峰)。エリオット波動は「当てに行く」ものではなく、シナリオを描いて備えるための分析。ダウ理論・フィボナッチ・値幅観測論の集大成であり、一目均衡表と並ぶ最終段階。
※本文中の条件・比率・数値は資料の原文どおり。一般知識での補完はしていない。資料に無いものは「記載なし」と明記した。
前提知識(先に理解しておくべき指標)
0. 特徴(ひとことで)¶
「よし下がる!」と当てに行くのではなく、「下がりだしたらそろそろ利確しようかな」と シナリオを描き、備える ための考え方。もっともコアな考え方は 「5波で推進し、3波で修正する」。
ダウ理論×フィボナッチ(出典:テクニカル講座)
テクニカル講座 では「エリオット波動=ダウ理論にフィボナッチ数列を組み合わせた理論。あらゆる金融商品に利用できる」と記載。
※エリオット波動.pdf 側には「ダウ理論にフィボを組み合わせた理論」という直接表現は記載なしだが、「ダウ理論が示す大衆の流動によって形成され、大衆心理が自然界の法則=フィボナッチ比率を生み出す」という表現がある。
1. 波の構造¶
出典:エリオット波動.pdf
- 推進波(1〜5波):トレンド方向に沿って動く5つの波。
- 修正波(A〜C波):トレンドに対して一時的に逆行・調整する3つの波。
推進波=上昇と勘違いしない
「推進波=上昇トレンド」ではない。下降トレンドにもインパクトなどの推進波の形が出る。上下反転した形でトレンドごとに出現する。
フラクタル構造(波のディグリー)
エリオット波動は「全体と部分が同じ形状」(マトリョーシカ構造)。推進5波の「1波」を細かく見ると、さらに小さな5波で構成されている。
2. 前提知識¶
出典:エリオット波動.pdf / テクニカル講座
- ダウ理論(大衆の流動=トレンドの形成)/フィボナッチ(各波の値幅比率)/値幅観測論(ターゲット計算)/チャネルライン(スローオーバー判定)。
- エリオット波動は主観が入りやすいため、単独では不十分。移動平均線やオシレーターなど他の指標と組み合わせるのが現実的(3章)。
3. インパルスの3つの絶対ルール/基本波形5種¶
出典:エリオット波動.pdf
インパルスの3条件(1つでも破られたらインパルスではない)¶
- 第2波は第1波の始点を割り込まない
- 第3波は最も短くならない
- 第4波は第1波の終点を割り込まない
基本波形5種¶
| 分類 | 波形 |
|---|---|
| 推進波(大きな値動き) | インパルス/ダイアゴナル |
| 修正波(横ばい) | ジグザグ/フラット/トライアングル |
4. フィボナッチ比率/ダイアゴナル/スローオーバー・フェイラー¶
出典:エリオット波動.pdf
各波のフィボナッチ比率の目安¶
| 波 | 比率の目安 |
|---|---|
| 第2波 | 61.8%(浅い場合でも38.2%程度まで押し戻される) |
| 第3波 | 161.8〜261.8%(第1波の1.618倍、強い相場で2.618倍も) |
| 第4波 | 38.2%(浅い押しで止まることが多い) |
| 第5波 | 61.8〜161.8%(第1波と同程度=100%、または0.618・1.618倍付近) |
ダイアゴナル(楔形)¶
インパルスと同じくトレンド方向に進むが、上下に激しく値動きしながら徐々に値幅が小さくなり「楔(くさび)形」になり、4波が1波の終点まで割り込むのが特徴。トレンドの終わりと始まりに現れやすい。
- リーディングダイアゴナル:新しいトレンドの先頭に現れやすい。
- エンディングダイアゴナル:既存トレンドの最終局面に現れる。
スローオーバー/フェイラー(トランケーション)¶
- スローオーバー:第5波が勢いよくチャネルラインを一時的に上抜ける「最後のひと伸び」。一時的な熱狂が収まり急な反落に転じるケースが多い。
- フェイラー(トランケーション):第5波が第3波の終点を超えられずに失速して終了する現象。トレンドの勢いが尽きた強力なサインで、その後は反転しやすい。(ジグザグでは「C波がA波終点を超えずに終わる」C波フェイラーもある)
5. ダマシの注意点・エントリーを見送るべき条件¶
出典:エリオット波動.pdf
スローオーバーのダマシ
ブレイクアウト=トレンド継続と考えて焦って順張りすると、反転した値動きで大きな含み損になるリスクがある。
拡大型フラット(エクスパンドフラット)のダマシ
B波が前の高値を更新するため、初心者が「上昇トレンド継続だ!」と飛び乗り、その後のC波で急落に巻き込まれるパターンがよくある。
主観が入りやすい弱点
初心者は「正しくカウントできない」「後付けに見える」と悩みやすく、カウントが感情やバイアスに左右されやすい。単独では不十分なので、移動平均線・オシレーター等と組み合わせる。
6. 取引手法の一例¶
出典:エリオット波動.pdf
インパルス局面での順張り¶
インパルスが予測できる局面では「順張り」に徹する。第1波と思われる上昇の後、第2波の押しが第1波の始点を割らずに反転上昇した場面は、トレンド初期の押し目買いの絶好機。
損切りの上げ方(第2波の押し目で注文した場合)¶
- 注文直後は 第1波の始点 を割り込んだら損切り。
- 第2波の終点を超えた値動きを見たら(2波まで確定)、損切りラインを 第2波の始点 へ上げる。
損切りの上げ方(第4波の押し目で注文した場合)¶
- 注文直後は 第2波の始点 を割り込んだら損切り。
- 第3波の終点を超えた値動きを見たら、損切りラインを 第5波の始点(4波の終点) へ上げる。
出典一覧¶
| # | 資料名 | 種別 |
|---|---|---|
| 1 | エリオット波動.pdf(波の構造・インパルス3条件・波形5種・フィボ比率・ダイアゴナル・ダマシ・売買手法) | NotebookLM ソース |
| 2 | テクニカル講座(ダウ理論×フィボナッチの位置づけ) | NotebookLM ソース(Drive) |
精度に関する注記
- 本レッスンは上記ソースの原文に基づく。インパルスの3条件・フィボナッチ比率は原文どおりに転記した。
- 「ダウ理論にフィボナッチを組み合わせた理論」という定義は
テクニカル講座の記載。エリオット波動.pdf側の直接表現とは区別して掲載した。 - 実トレード前に、条件・比率・損切りルールは必ず自分の原資料でも再確認すること。