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一目均衡表(Lv.10)

このレッスンの位置づけ

難易度 レベル10(最高峰)。一目均衡表は「5本の線」だけを見る指標ではなく、考案者・細田悟一が本当に伝えたかった 三大理論(時間論・波動論・値幅観測論) まで理解して初めて使いこなせる。本レッスンは5本の線 → 雲 → 三役好転 → 三大理論 → 実戦(ダマシ回避・エントリー)の順で扱う。
※本文中の計算式・数値・シグナル定義は資料の原文どおり。一般知識での補完はしていない。

前提知識(先に理解しておくべき指標)

一目均衡表を読み解くには、以下の理解が前提になる。各リンク先レッスンを先に済ませておくこと。

  • 移動平均線(Lv.1) — 転換線・基準線・先行スパンは、ほぼ移動平均線と同じ考え方
  • 水平線/トレンドライン(Lv.2) — 遅行線のクロスは押し目・戻り目の判定にサポレジが必須
  • オシレーター:MACD・RSI(Lv.3) — 確度を高める組み合わせに使う
  • フィボナッチ(Lv.7) — 押し目の重なり確認に使う
  • 三大理論(時間論・波動論・値幅観測論) — 本レッスン内で解説(一目均衡表と不可分)

0. 一目均衡表の特徴

出典:一目均衡表.pdf / 提供資料 一目均衡表.txt

  • 「時間」を主体とした分析 — 多くの指標が「価格(いくらまで下がったか)」を重視するのに対し、一目均衡表は「時間(いつ変化するか)」の分析に特化。
  • 全時間軸でパラメータ変更不要 — 日足だけでなく週足・月足・時間足でも 9・26・52 のパラメータをそのまま使える。
  • レンジ相場に強い — 半値線(後述)の特性により、移動平均線が苦手なもみ合い判定にも強い。

1. 定義・読み方 — 5本の線

出典:一目均衡表.pdf / 時間論_波動論一目均衡表の基本.pdf

① 転換線(=価格の「恋人」)

  • 計算式:転換線 =(過去9日間の高値 + 安値)÷ 2
  • 意味:過去9日間の高値・安値の平均。9期間は約2週間の営業日にあたり短期分析に使う。ほぼ9〜10日移動平均線と同じ。価格のすぐそばにいる線。
  • 読み方:上向き=短期上昇トレンド/下向き=短期下降トレンド。ローソク足が転換線より上=短期は買い手有利、下=売り手有利。

② 基準線(=価格の「友人」)

  • 計算式:基準線 =(過去26日間の高値 + 安値)÷ 2
  • 意味:過去26日間の高値・安値の平均。26期間は約1ヵ月の営業日にあたり中期分析に使う。ほぼ25〜26日移動平均線と同じ
  • 読み方:基準線が上向き=上昇トレンド/下向き=下降トレンド。基準線が上向き+ローソク足が基準線の上=上昇の勢いが強い(逆も同様)。

均衡表の好転・逆転(転換線×基準線)

  • 好転(買いシグナル=ゴールデンクロス):転換線(短期)が基準線(中期)を 下から上 に抜く
  • 逆転(売りシグナル=デッドクロス):転換線が基準線を 上から下 に抜く

③ 先行スパン1(先行スパンA)

  • 計算式:(転換線 + 基準線)÷ 2 を 26日先行させる
  • 意味:短期と中期を平均した線を未来へ26期間ずらしたもの。「短・中期トレンドをこのまま続けたらどの辺か」の予測。雲を作る2本のうち 凸凹が激しい方

④ 先行スパン2(先行スパンB)

  • 計算式:(過去52日間の高値 + 安値)÷ 2 を 26日先行させる
  • 意味:最も長い52期間を使う長期寄りの線。イメージは50日移動平均線を26日先へずらしたもの。雲を作る2本のうち なだらかで横ばいに近い方
  • 半値線の特徴:終値平均ではなく「最高値と最安値の中心値」。最高値・最安値が更新されない限り中心値は動かない → 完全な横ばい(水平線)が発生する。
    • 横ばい(レンジ):まだ高値・安値が破られていない=力を蓄える時。レンジのノイズ耐性が極めて高く、崩れた瞬間にトレンド転換を読みやすい。
    • 上下を向く(トレンド):高値/安値の更新=トレンド発生の根拠。

☁️ 雲(抵抗帯)— 先行スパン1・2の応用

  • 定義:先行スパン1と2に囲まれた空間(イメージは「未来の16日移動平均線と50日移動平均線の間」を囲んだもの)。主に サポート/レジスタンス(抵抗帯) として機能。
  • 目線:ローソク足が雲の上=強気相場(青空)/雲の下=弱気相場(雨)/よくねじれる横ばいの雲=視界不良でレンジになりやすい(様子見)。
  • シグナル:ローソク足が雲を上抜け=買い/下抜け=売り。
  • 雲の厚み厚いほど反転が難しい。抜けた時に一気に加速しやすい → 雲抜けは順張りでエントリーが定石
  • 雲のねじれ:先行スパン1と2が交差し雲の色が逆転する部分。トレンド転換のサイン

⑤ 遅行スパン(遅行線)

  • 計算式:当日の終値を 26日前 にずらす
  • 意味:現在の価格を過去へタイムスリップさせた線。約1ヵ月前の価格と現在の終値を比較している。遅行線がローソク足より上=1ヵ月前に買った人は含み益・空売りは含み損 →「過去の投資家の現在の損益状況を計る足跡」。「遅行線を制する者は相場を制する」。
  • 読み方:遅行線が価格より上=買い手有利。遅行線とローソク足のクロス(今日の価格=26日前の価格になった瞬間)が重要シグナル。
  • 注意:遅行線の好転・逆転は、トレンド転換の場合と押し目・戻り目の場合がある。

「三役好転」の重大な誤解(初心者が最も間違える点)

世間では「ローソク足の雲抜け」だけを三役好転(最強の買いシグナル)と呼びがちだが、それは誤り。以下の 3つがそろって初めて 真の三役好転(逆は三役逆転):

  1. 均衡表の好転(転換線が基準線を抜く)
  2. 遅行線の好転(遅行線が過去のローソク足を抜く)
  3. ローソク足の雲抜け

強い上昇トレンドの並び順(環境認識)

上から順に ローソク足 > 転換線 > 基準線 > 先行スパン1 > 先行スパン2 となっている時は、安定した上昇期。(下降トレンドはこの逆順)
出典:提供資料 一目均衡表.txt


2. 前提知識=三大理論(一目均衡表と不可分)

出典:時間論_波動論一目均衡表の基本.pdf / 値幅観測論_フィボナッチ_2.pdf / 一目均衡表.pdf

細田悟一の真意は5本の線ではなく、この三大理論にある。時間論・波動論・値幅観測論を総合的に判断するのが正しい分析

時間論(横軸=時間)★網羅版

「相場の主体は時間にあり、価格は結果として従う」。相場のトレンド(大衆の熱狂)には 賞味期限 があり、売買サインが“期待値の高いタイミング”で出ているかを判断するために使う。

単純基本数値:9・17・26

数値 別称 導き方 意味
9日 一節 基本の最小単位 1週間(6日)+半週(3日)=1週間半の営業日。短期波動が一巡しやすい最小単位
17日 二節 9×2−1 2つの小波動が組み合わさった中波動の基本
26日 一期(三節) 9×3−1 1ヶ月(約30日)−日曜(4日)。1ヶ月間の市場参加者の総意=中期トレンド1サイクル

複合数値(単純基本数値を組み合わせたもの)

33・42・51・52・65・76・129・172 など。

  • 33 = 17+17−1
  • 42 = 26+17−1
  • 51 = 26+26−1(二期)
  • 65 = 33+33−1
  • 76 = 26+26+26−2(三期=一巡)
  • 129 = 65+65−1
  • 172 = 76+65+33−2

サイクルの数え方(★絶対ルール)

「当日を含む(両端入れ)」が絶対ルール。上昇に9日・下降に9日かかると、天井の日は上昇の最終日かつ下降の初日で重複するため 9+9−1=17 となる。基本数値で −1 する理由もこれ(高値・安値を付けた部分の重複を除く)。

変化日の考え方

基本数値・複合数値ぶんの日数(9日・17日…)が経過したタイミングで相場は 変化しやすい(=変化日)。ただし 完璧な1つの数字を探すこと自体に意味はない。重要なのは「トレンドには賞味期限があり、おおよそ 1週間半(9前後)・3週間強(17前後)・1ヶ月(21〜26前後) という人間のバイオリズムに集約される」ことを常にX軸として意識すること。

★フィボナッチ・タイムゾーンとの併用

時間論をさらに立体化するため、西洋の フィボナッチ・タイムゾーン を重ねる。

  • フィボナッチ数列1、1、2、3、5、8、13、21、34、55…(自然界の黄金比に基づく時間の節目)
    • 事例:8 や 13 で天井をつける/8の比率=144日で上昇波動が終了、等
  • 東西の対応(成り立ちは全く違うのに驚くほど符合する)

    フィボナッチ 一目均衡表 人間のリズム
    8 9 約1週間半
    21 26 約1ヶ月
    34 33 約1ヶ月半
  • フィボナッチ側の弱点:34の次が 55→89→144 と間隔が 指数関数的に広がりすぎる ため、中〜長期ではノイズが多く実戦で機能しにくい。一目は足し算・引き算(算術級数)で作られるため間隔が広がりすぎず、一定のリズムを保てる。

  • タイム・クラスター(日柄の重なり):東西2つの時間論が重なる 「フィボ21日目 〜 一目26日目」の約1週間の窓 が最警戒ゾーン。ここで ①レジスタンス到達(Y軸)+ ②出来高の減少(Z軸)が重なれば、ダマシではなく本物の転換(or 深い押し目)と冷徹に判断する(→ 3章のダマシ回避術と同一)。

対等数値

⚠️ 資料に定義の記載なし(用語のみ登場)。推測で補完していない。

波動論(価格の波のパターン)

価格は一直線でなく波を打つ。波形で相場状況を読む。

波形 意味
I波動 一方向に上昇 or 下落する波動。最も基礎的でシンプルな波動
V波動 全戻ししてVの字を描く波動。トレンド転換場面でよく見られる
N波動 上昇→押し目→再上昇でNの字。最も重要かつ絶対的な基本波動
Y波動 徐々に値幅が拡大(拡大トライアングル=小さなN波動の連続)。高値切り上げ+安値切り下げで トレンドなし と判断。上下に激しく動き方向感がつかみにくく損失を出しやすい
P波動 徐々に値幅が縮小(三角保ち合い・先細り=小さなN波動の連続)。高値切り下げ+安値切り上げで レンジ相場 と判断
S波動 高値(安値)を更新した後の一時的な調整(修正波)で、前回の高値(安値)がサポート/レジスタンスとして機能し、再び反転して高値(安値)を更新していく動き

値幅観測論(縦軸=値幅の予測)

特徴的な高値・安値(ピーク/ボトム)から今後のピーク/ボトムを計算する。起点となる3点は次のとおり。

  • A点 … 始点(起点)
  • B点 … ピーク(高値/Top)
  • C点 … ボトム(底値/戻り高値・押し安値)
計算 考え方(原文)
V計算値 B +(B − C) B点を基点に、B点とC点の差分をB点に加える
N計算値 C +(B − A) C点を基点に、A点とB点の差分をC点に加える
E計算値 B +(B − A) B点を基点に、A点とB点の差分をB点に加える
NT計算値 C +(C − A) C点を基点に、C点とA点の差分をC点に加える
  • N計算=王道の基本ターゲット(トレンド継続時の標準的な目標値)
  • E計算=強いトレンド時の伸び代を測る
  • これらは フィボナッチ・エクステンション 等を用いて考える(値幅観測とフィボナッチは表裏一体)。出典:提供資料 一目均衡表.txt

移動平均線との関係

一目均衡表は「トレンド系」指標で、移動平均線の系列。転換線=9日SMA、基準線=26日SMA、先行スパン1≒17日線、先行スパン2≒50日線と対応し、短期・中期・(中)長期が揃う=移動平均線の大循環と同じ順番が存在する。


3. ダマシの注意点・エントリーを見送るべき条件

出典:時間論_波動論一目均衡表の基本.pdf / テクニカル講座 / 一目均衡表.pdf / マネースクール文字起こし2

ダマシに注意すべき局面

  • 基本数値を勝手に変えない:「今は週5日制だから」と 9・17・26 を 7・14・21 等に変更してはいけない。世界中の投資家が見ていない“自分だけのシグナル”になり、ダマシに直結する。
  • 日数の盲信は危険:「9本目だから反転するはず」は危険。時間論が機能するのは 明確なトレンド(波動)が出ている時だけ。レンジ相場でローソク足を数えても意味がない。
  • 単なる雲抜けを信じない:「均衡表の好転」「遅行線の好転」を伴わない雲抜けは真の三役好転ではない。レンジではすぐ戻りダマシになる。

ダマシ回避術:タイム・クラスター(日柄の重なり)

フィボナッチの「21日目」〜一目均衡表の「26日目」のゾーンで、 ①レジスタンスライン(Y軸)への到達 + ②出来高の減少(買い意欲の低下) が重なれば、 ダマシではなく本物のトレンド転換(または深い押し目)と判断する。

エントリーを見送るべき局面

  • 半値線(基準線・先行スパン2)が完全な横ばいでレンジ幅が狭い → 手出しせずトレンド発生を待つ
  • 予測線のやや下で価格がダラダラ推移 → トレンド転換の可能性大、注意
  • 分厚い雲が控えている → 抜けるのが至難、上値が重い

4. エントリー確度を高める組み合わせ指標

出典:テクニカル講座 / マネースクール文字起こし2 / 一目均衡表.pdf / 時間論_波動論一目均衡表の基本.pdf

組み合わせ 使い方
水平線・トレンドライン 遅行線×ローソク足のクロスは押し目・戻り目でも起きる → サポレジと必ずセットで見る
移動平均線/MTF分析 各線を移動平均線として扱い、短期・中期・長期が揃っているかを多角的に確認
MACD・RSI MACDのダイバージェンス/ヒストグラム切り上がり、RSIの買われすぎ・売られすぎ水準で裏取り
フィボナッチ 雲下限などの反発が半値戻し・61.8%と重なるか確認
ボリンジャーバンド(Lv.4・未執筆) 一目均衡表には「スクイーズ(収縮)」の概念がない。BBの スクイーズ → エクスパンション(拡大) への切り替わりが一目の「真の三役好転」のタイミングと一致するため、レンジからのトレンド発生を強力に捉えられる。詳細はLv.4ボリンジャーバンド作成時に相互リンク予定
出来高 時間・価格の節目到達に加え、出来高の減少をセットで確認

5. 取引手法の一例

出典:テクニカル講座 / マネースクール文字起こし2 / 時間論_波動論一目均衡表の基本.pdf

① 真の三役好転を狙う「ガチホ」

①「均衡表の好転」(転換線が基準線を上抜く)と ②「遅行線の好転」(遅行線がローソク足を上抜く)を 事前に察知 → ③ローソク足が 雲を上抜けた時点 で「真の三役好転」と判断し、まだ伸びるためホールド。

② 時間的トレーリング・ストップ(順張りの出口戦略)

時間を資金管理と連動させ、ポジションを段階的に削るシビアな出口。

  • 9本目(最初の節目):トレンドの強さを確認。明確なブレイクがなければ半分利確 or 微損撤退でリスクを抜く
  • 17本目(中期の節目):RSI・MACDに過熱感やダイバージェンスが出ていれば全決済
  • 23〜26本目(限界の節目):大衆の利益確定の雪崩がいつ起きてもおかしくない。欲張らず全て手仕舞い、資金をノーリスクへ戻す

③ テスラの押し目買い(多角確認の実例)

真の三役好転後、ローソク足が一瞬雲に足を突っ込んで反発した場面で、「フィボナッチ61%押し目ラインと重なる」「転換線の逆転が起きていない」「RSIが売られすぎ」「MACDヒストグラムが切り上がり」 を多角確認して買い。

④ 未来予測(予測線の活用)

先が読めない時、現在のローソク足から 26日先の先行スパン1・2の先端 に向けて「予測線」を引く。価格が予測線より上へ離れていけばトレンド継続、予測線の下でダラダラ推移すればトレンド転換(or レンジ)の可能性大 と予測する。出典:提供資料 一目均衡表.txt

予測線を「急激に超えた」ときの注意

予測した26日後の値に、9日など短期で急激に到達して予測線を超えた場合は、一時的な動きの可能性が高い。その後の 急反発(急な逆行)に注意 する。


出典一覧

# 資料名 種別
1 一目均衡表.pdf NotebookLM ソース
2 時間論_波動論一目均衡表の基本.pdf NotebookLM ソース
3 値幅観測論_フィボナッチ_2.pdf NotebookLM ソース
4 マネースクール文字起こし2 NotebookLM ソース
5 テクニカル講座 NotebookLM ソース
6 一目均衡表.txt 提供資料(ユーザー)

精度に関する注記

  • 本レッスンは上記ソースの原文に基づく。時間論の「対等数値」は資料に定義がないため未記載(推測補完はしない方針)。
  • フィボナッチ・タイムゾーンの数列・東西対応表・タイムクラスターは 時間論_波動論一目均衡表の基本.pdf に実際に記載されていた内容であり、一般知識での補完ではない。
  • 複合数値の一覧に「51」と「52」が併記されていた(式が明示されているのは 51=26+26−1)。52 の式は資料に明示なしのため式は記載していない。
  • 3〜5章(ダマシ・組み合わせ・手法)は資料の説明を統合したもの。資料間で大きな矛盾は確認されなかった。
  • 先行スパンA/B」は一般的な別名。原資料には「先行スパン1/2」の表記のみで、A/Bの表記は資料になし。
  • 2026-07-08:差し替え後の新ソース(一目均衡表.pdf時間論_波動論一目均衡表の基本.pdf値幅観測論_フィボナッチ_2.pdf 他)で全項目を再検証。計算式・数値・定義に旧版との矛盾はなし。S波動・基本数値の別称(節/期)・A/B/C点の定義・ボリンジャーバンド併用を追記した。
  • 実トレード前に、数値・計算式は必ず自分の原資料でも再確認すること。